楽になるには"コツ"がある

広島県東広島市にある「すじと骨の けんびきや」のブログです。

意識で変わるカラダ

 「ヒトの意識は現実の変化をもたらす」
 ……なんて書くと、スピリチュアル系の話かなと思う人もいると思います。私もスピ系の話は好きですが、今回は違います。
 ここで言う「意識することで起こる変化」とはごくごく普通のことです。例えば「見た目」を意識すれば髪型を変えてみたり、服装を変えてみたりします。あるいは「健康であること」を意識するなら食事や運動に気をつけることで、健康診断での数値や体型が変わってしまうこともあります。
 どもれ意識することで何らかの変化が実際に起きています。正確には〝意識する〟ことが変化の原因(行動)の起点になっているということですね。また、どのようなことを〝意識する〟のかによって、変化の内容は変わってきます。
 今回の〝意識する〟とはそう言ったお話になります。
 ではいったい何を〝意識する〟話なのか?
 今回意識するのは〝骨格〟です。正確には〝骨格構造〟。そして〝変わる〟のは動きです。
 といっても、そんな難しい話ではありません。意識することで変わるというのを簡単にですが体験してもらいます。

 突然ですが質問です。
 腕ってどこからどこまでだと思いますか?

 たぶん、多くの人が肩から指先までと答えると思います。もうちょっと体や運動について考えたことがある人は、肩甲骨から指先までと言うかもしれません。
 どちらも正解です。
 なぜならそれはその人が意識(認識)している腕の長さだからです。
 では私が考える腕はどこからどこまでかというと、鎖骨から指先までです。もっと言うと、鎖骨の胸鎖関節側の付け根から指先までです。
 胸鎖関節がどこかと言うと、自分の喉仏をつまんで下さい。そこから下方向につまんだ指をスライドさせます。すると骨の出っ張りに当たると思います。それが鎖骨の端になります。
 その端と胸骨(胸の真ん中にある板状の骨)のつなぎ目が、胸鎖関節になります。
 骨格模型なんかを見てもらえば分かると思うんですが、実は骨同士で体幹に繋がっているのは胸鎖関節の部分だけなんです。
 人間の関節というのは骨同士を靱帯という組織で繋ぎ、余計な動きができないようになっています。腕(上腕骨)は肩甲骨と繋がっており、肩甲骨は鎖骨と靱帯で繋がっています。そして鎖骨は胸骨と靱帯で繋がっています。
 更には胸骨は肋骨に繋がり、肋骨は胸椎(背骨)に繋がっている。
 もちろん骨というのはそれだけでは成り立ちません。靱帯で繋がっているだけではなく、筋肉によって人間の形というものを成り立たせています。
 ですから肩甲骨は筋肉組織で考えると頸椎や胸椎と言ったいわゆる背骨に繋がっています。

 では、腕というのは鎖骨から始まっていると気づいてもらうために、試しに以下の動作をして見て下さい。

 ・右手でも左手でもいいです。片手で先ほどの方法でのどの下にある、鎖骨の端に触れてみてください。
 ・そして端に触ったまま、触っていない方の腕を、ラジオ体操のように大きく振ってみてください。

 すると鎖骨の触っている部分が動くのが分かると思います。 
 動くのが分かると、今度は腕を垂らした時と水平まで挙げた時の違いを感じてみてください。

 そしてお待ちかね(?)の意識することによる動きの変化の体験です。

 ・まず壁に対して横に向き、腕を水平まで挙げてください。
 ・そして指先がギリギリ壁に当たるくらいの位置に立ちます。立ったら腕は降ろしてください。
 ・次に壁とは反対側の手で、壁側の胸鎖関節に触れます。
 ・そして胸鎖関節に触れた状態で、そこから腕だと思って水平に腕を挙げてください。

 どうですか? 先ほどは指先がギリギリ当たる距離だったのに、今度は指がしっかり壁に当たりませんか?
 これは胸鎖関節を意識することによって腕が伸びるという変化が起こったのです。
 もちろん某漫画のゴム人間のように伸びたわけではありません。胸鎖関節を意識することで動きが大きくなり、そこから指先までの関節が力むことなく動いた結果、腕を伸ばす方向に動いたのです。
 最初に指先がギリギリ届く位置に立った時は、肩~指先(人によっては肩甲骨~指先)を意識していたと思います。人は改めて問いかけられた時に意識できる範囲でしか体を動かすことができません。
 ですが胸鎖関節を意識することで、鎖骨~指先までを動かすことができたのです。

 「でも、腕を動かさなくても肩を回せば鎖骨は動くけど?」と思ったアナタ、さすがです。自分の体をよく観察してますね。
 確かにそうです。別に腕を上げたりしなくても鎖骨は動きます。もっと言うと鎖骨を意識しなくても肩周りを動かせば鎖骨は動くのです。
 でも大事なのは〝腕を動かしても鎖骨は動く〟ということです。
 デッサン人形のように腕を挙げるのに肩の部分だけでグルンと回るわけではないのです。腕を動かせばその一部として鎖骨も動くのです。
 だから腕というのは、手(指を含む)・前腕・上腕といったパーツで腕ではなく、手の骨(指を含む)・前腕の骨(尺骨と橈骨)・上腕骨・肩甲骨・鎖骨といった繋がりで腕だと思って下さい。その各骨のパーツは関節で繋がっており動くようになっていると。
 その全てが連携して動けば関節が多い分、柔軟な動きになります。そして動きが柔軟になれば怪我や故障をしにくい体になります。
 腕に限らず、そういった繋がりを意識して日常生活を送ることで体は楽になっていきます。

 もちろん、最初は難しいと思います。でも意識し続けることで体はその動き方を学習します。
 学習した動き方は、やがてその人のクセ――体の使い方となり無意識に動けるようになります。
 けんびきやでは施術だけでなく運動指導も重視しています。指導した運動のポイントとして、どこを意識して行うのかということもお伝えしています。

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