楽になるには"コツ"がある

広島県東広島市にある「すじと骨の けんびきや」のブログです。

膝が痛いと思ったらむくんでいた件

 ・歩く(体重を乗せると)と膝が痛い。
 ・曲げると膝が痛い。
 ・伸ばすと膝が痛い。
 ・捻ると膝が痛い。
 ・なにもしなくても膝が痛い。

 「膝が痛い」という症状でも痛みを感じる動作にパターンがあります。更に同じ動作で痛みが出ても「膝上(あるいは膝下)が痛い」「外側(もしくは内側)が痛い」「膝裏が痛い」などのように痛い場所が違う場合もあります。
 そんなとき、原因としてまず最初に思いつくのは関節構造の問題ではないでしょうか。骨そのものに異常がないか? 靱帯などの関節構造に問題はないか?
 病院であればレントゲンやMRIなどで確認し、画像診断で出てくる明確な異常があればそれが原因である可能性が高いです。
 あるいはレントゲンを撮るまでもなく、膝関節の周りが腫れているなど見た目で確認できる場合もあります。
 打撲や捻ったなどの外傷で腫れる場合や、「膝に水が溜まった」ことで腫れている場合などです。

 けんびきやでは「骨や靱帯そのものに異常がない」事が分かっていれば、施術をすることで膝関節の痛みを改善します。
 施術の主な目的はバランスの調整です。それは膝関節周りの筋肉のバランスであったり、足首や股関節など膝関節から離れた場所のバランスであったり様々です。結果として症状が膝関節部分に出ていても、その原因となる箇所は膝周りではないこともあるからです。
 最終的に膝に負担の来ない本来のバランスになるよう調整します。
 あるいは「膝に水が溜まった」状態であれば〝流す〟という方法で調整します。病院であれば注射器などで「水を抜く」というのをしますが、けんびきやは整体のお店ですのでそういったことはできません。
 代わりに施術によって溜まった体液(膝の場合は過剰に供給された潤滑液)を流します。

 多くの場合はこれで改善しますが、希に関節周りのバランスはそれほど悪くないのに膝の痛みがなかなか良くならないというケースがあります。
 その一つが「脚のむくみ」からくる膝の痛みです。
 「膝に水が溜まる」のと何が違うの? という声も聞こえそうですが、膝に水が溜まっている場合は膝関節そのものに何らかの負担がかかっているから起こる症状です。
 「脚のむくみ」の場合は膝関節には大きな問題はありません。正確にはむくみによって関節周りのバランスは崩れていますが、関節そのものに問題が起こっていることは少ないです。もちろん関節周りのバランスが崩れた状態を長く放置すれば、いずれは膝関節が炎症などの問題を起こすでしょう。

 ではそもそもむくみとはどんな症状なのでしょう?
 むくみとは通常、細胞と細胞の間の水(組織間液)が異常に増加した状態を言います。組織間液は毛細血管が運んできた酸素や栄養を細胞に届けます。また二酸化炭素や老廃物を毛細血管に戻すはたらきがあります。
 この時、栄養を持った組織間液は毛細血管からしみ出し、老廃物を持った組織間液は毛細血管へと戻っていきます。ですがこの「毛細血管へと戻る」という作用が滞ることがあります。出て行く分量と戻る分量のバランスが崩れてしまうんですね。それが組織間液の増加であり、むくみという現象です。
 バランスが崩れる原因は様々です。
 動かない(仕事で一日中立ちっぱなし or 座りっぱなし)ことで、脚の筋肉のポンプ作用が働かず循環が悪くなるケース。薬の副作用によるもの。病気によるもの……などなど。

 こういったむくみからくる膝の痛みの場合けんびきやではどのように対処しているのか? 基本的な考え方は「膝に水が溜まった」時と同じように〝流す〟です。脚全体を軽く摩擦する(さする)ことで組織間液を流してむくみをとっていきます。
 すると膝の痛みは改善されます。
 しかしむくみの原因を直接取り除いているわけではないので、また同じように痛くなるという可能性はあります。平行してむくみの原因に対して有効と思われる施術もしますが、原因によってはうちの施術の領分ではない場合もあります。
 ですのでけんびきやでは施術をしたあとに、ケアの方法や予防方法を必ず教えるようにしています。そして予防方法をちゃんと実践してもなかなか解消されない場合は、病院などで一度検査することを勧めています。

 予防方法に関しては主に脚を使った運動を指導しています。単純に脚を動かす(足踏みや踵上げ)ものから、足の指を動かす(スパイラル運動)などです。
 ケアの方法としては施術と同じように脚全体を、自分で軽く摩擦する(さする)ことを指導します。
 ちなみに、脚のむくみをとる方法として一般的なのは鼠径部のリンパ節へ向かって押し出すというものですよね。いわゆるリンパマッサージというやつです。
 ですが、けんびきやではさする時に方向を特に指定していません。方向にこだわる方もみかけますが、お店を7年間やって色々なお客さんへ施術してきた感想としては「どちらでもいい」です。
 それは、さする(マッサージする)ことが大事なのであって、方向ではないと考えているからです。ですから私は施術では末端に向かってさすることもします。その結果、足のむくみが酷くなった……ということも今までありません。
 むくみが酷い人は軽い力でさすっても痛がります。それでもしっかり〝流して〟あげればその後はすごく楽になります。

 六年前の記事ですが、〝むくみ〟を膝の痛みの原因のひとつとして考えるきっかけとなった事例です。

※現在非公開

 この記事のお客さんは教えたケアを続けることで、痛みなく歩けるようになり、ごく短い距離ですが小走り程度ならできるくらいまで回復されました。
 どこに行ってもなかなか良くならない。
 そんな悩みをお持ちでしたら、一度けんびきやを訪ねてみてください。あなたの力になれるかもしれません。

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