【ひとりごと】やっててよかった、けんびきや
「楽になった」の一言が聞けたとき。
お客さんの笑顔を見たとき。
療術業界で「今の仕事をしていて良かったと思うことはなんですか?」と言われて、上記の2つを挙げる人は多い。
かく言う僕も……と言いたいところだが少し違う。もちろん、お客さんの「楽になった」のひと言は聞いて嬉しいし、施術後に笑顔が見れたなら良かったとも思う。
でもそれは〝やりがい〟であったり 〝士気〟であったり、仕事をする上でのモチベーションに繋がるものだ。純粋に「よかった」と思うことは、実は別にある。
それは「自分で自分の体が調整できる」ということだ。もっと言うと、自分の体が少し変だと思った時にすぐに調整できる――ということだ。
実は僕の右足首と右膝は少々調子がよろしくない。今のところ日常生活で困ることはないが、たまに階段の登り降りで「あれ?」と思うことはある。
そんな時は自分で調整する。
またある朝、起きたら右膝がやたらと腫れぼったく感じることがあった。膝が曲げにくいし、微かだが痛みも出る。実際、膝の内側が少し膨れていたので、いわゆる〝水が溜まった〟状態だったのだろう。
この時も自分で調整して事なきを得た。右膝に不調を抱えたまま仕事をしていたら、いまごろ正座するのが難しくなっていただろう。
こんなふうに、自分の体に何か違和感があった時にはすぐに対応できるというのは、今の仕事をしているおかげだ。もちろん症状によっては自分一人では対応できないこともある。だが普通に会社勤めをしていた頃に比べると、格段に対応できる幅は広がった。
逆に言えば、この仕事をしていなければ今よりもっと体を悪くしていただろう。
今の僕は、決して〝超〟健康であるとは言えないが、日常生活を普通に送れる程度には健康であると断言できる。
そんなふうに言えるのは対応できる技術があるから……と言うならば確かにその通りだ。もともと自分の体を診るのが目的ではないとは言え、それなりの時間とお金をかけて勉強してきた。その上で実際に自分で「なんとかする技術がある」ことが、この仕事をしていて良かったと思うことなのだから。
しかしそう言った技術以前に、自分の体について考えるクセがついたことが――今の仕事から受けた影響としては――大きいと思っている。
今の仕事していなければ、膝に違和感があってもそれが小さなモノであれば放って置いただろう。そして痛みを感じ始めてようやく、病院へ行くことを考えただろう。いや痛みが出ても「そのうち治るだろう」と思って何もしないかもしれない。
だが今は膝に違和感が出れば、状態を探り、その原因を突き止めようとする。そして可能であればまず、自分で対処する。
これは技術があるから対処しているだけのようにもとれるが、その前に違和感に対し何がどうなっているのか自分の体を〝気にしする〟という段階があるからなのだ。
一つ前の記事で「体のメンテナンスとは〝気にする〟こと。そして〝自分の体を大事にする〟ということ。」というのを書いた。
同じ趣旨のことは、実はこの仕事を始めて間もないころから主張している。
※現在非公開
こう書くと勘のいい人は気づくかもしれないが、「体のメンテンナンスの基本は気にすること」と言うのは、自分の経験則から出た結論なのだ。
「リピーターを得るためのセールトーク」でもなく「売れるためのキャッチコピー」でもない。あくまで自分の経験から出た言葉だ。
語呂については少しは意識したけど(笑)
少なくとも僕は「普通に体を動かすことができて、日常生活を支障なく送れるという当たり前はホントに凄いこと」に気づいている。そしてそのことをみんなに伝えたいと思っている。
だからこそ同じ事を何度も、何度でも、僕は主張する。
「気づいたって自分じゃなにもできない」って?
なら僕の所に来ればいい。その為にこういった職業があるのだから。
自分でなんとかする技術を教えているわけではないが、施術をすることで少しでも楽にしてあげることはできる。
そして運動指導という形で〝予防〟や良い状態を〝維持〟していく為の方法なら教えることはできる。
「提案するのはハイブリット車のような生活」というキャッチコピーは最近になって言い出したことだが、施術のみならず運動指導で改善していくと言うスタイルだって、実は開業当初から主張していることだ。
これまた自分の経験則から出た言葉ということになる。キャッチーさはちょっと意識したけど(笑)
ハッキリ言って僕はセールスが下手だ。経営も下手だ。
チラシやホームページなどの広告は、耳に心地良い言葉だったり、逆に不安を煽って誘導したり……という文言が並ぶことが多い。そういうのが僕は嫌いなのだ。
集客のため〝だけ〟の言葉なんてクソ食らえだ。それが過激なものであればなおさらだ。
だから自分のホームページや広告に載せる言葉は慎重に選んでいる。このブログだってそうだ。
言葉というものを大事にしてきたつもりだし、僕よりどんなに儲けていようが言葉を大事にしない人間を尊敬しようとは思わない。
負け犬の遠吠え? 大いに結構。
なんと言われようが、僕は僕自身の言葉を大事にするだけだから。
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