楽になるには"コツ"がある

広島県東広島市にある「すじと骨の けんびきや」のブログです。

あるあるだけど、アルアルじゃない。

「○○は良くなりますか?」
 電話での問い合わせでよくあるセリフです。○○の部分には「脊柱管狭窄症」や「五十肩」のような病院での診断名が入ることが多いです。整体などのお店の経営〝あるある〟です。
 似たようなセリフで問い合わせた方も多いんじゃないかと思います。
 問い合わせた方はどんな回答が返ってきましたか? 
 「良くなります」でしたか? あるいは「大丈夫ですよ」? もしかしたら「うちは○○専門です」や「○○で来られた方はみなさん良くなってます」かもしれません。

 では、けんびきやではどう答えているのか?

「実際に触って(施術をして)みないと分かりません」

 です。期待した答えと違うって方もいると思います。
 これはあまり施術したことのない珍しい症状(診断名)だけでなく、ホームページで掲げてる症状(診断名)を言われても同じです。何度も施術し改善している症状(診断名)であっても、この問い合わせには同じことを答えます。
 なぜならけんびきやでは症状(診断名)だけで判断をしないからです。

 人の体というのは千差万別です。例えば病院などで「五十肩」と診断された方全員が、受傷箇所(痛みが出る場所)や状態(どの方向から腕が挙げられないか)がすべて同じであるとは限りません。そもそも五十肩の定義の一つに「明らかな原因がない」というのがあるくらいです。「腱板損傷」などのような明確な原因がないものを五十肩というのであれば、五十肩と診断された全員が同じ原因であるとは言えないのです。
 もちろん「五十肩」と診断された方は多く施術してきましたし、色々なパターンもありました。当然、改善もしてきました。ですから改善の為のノウハウはあります。
 なので「今まで○○(五十肩など)で来られた方は改善しています」とは言いますが、結局は「実際に触って(施術をして)みないと分かりません」と伝えます。

 こんなことを書くと「自信がないだけ」や「実は改善実績がない」という迷推理を披露してくれる方もいらっしゃいます。けんびきやのホームページやブログには他の整体院さんのように「ビフォア・アフター」の写真や「お客様の声」載せていないので、特に。
 確かに宣伝用にはそう言ったモノも必要です。ですがそういったモノと自信のあるなしは別の話です。ましてや実際にお客さんの体に触ることなく症状(診断名)だけで判断してしまうことが自信の表れであるとは、私は思いません。

 けんびきやでは全身の施術を基本とします。全身のバランスを整えることが大事だと考えているからです。その症状の原因はなんなのか? 私は実際に体に触れてから施術をし、その中で患部だけでなく繋がりを考えながら探って行きます。

 例えばついこの前来られた「五十肩」のお客さん。この方は五十肩の前に「母指CM関節症」という親指の付け根が痛くなる症状を患っていました。簡単に言うとこの方の五十肩は、母指CM関節症による痛みで何かを握った状態で十分に手首周りが使えないことによる前腕(手~肘)の捻れが原因でした。
 これは実際にお客さんの体を触ったから分かることです。五十肩という症状(診断名)のみで判断して肩だけを診ても良くなることはありません。

 或いは手首繋がりで、「TFCC損傷」と診断されて来たお客さん。これは手首を回したり反らしたりすると小指側に痛みが出るもので、主な原因は小指側の手首にある複数の靱帯が損傷して起こるものです。この方はその損傷を加齢によるものだと判断されました。
 しかし触った感じでは手首側の関節の動きの悪さだけでなく、肘関節にも動きの悪さが出ていました。人間の前腕(手~肘)は尺骨と橈骨という二本の骨から構成されており、手首を回すという動作はこの二本の骨が交差することで実現します。手首は尺骨(小指側の骨)に接する関節が動き、肘は橈骨(親指側の骨)に接する関節が動きます。
 結論を言えばこの方の場合は、肘関節の動きが悪いことでそこから指へと繋がる筋肉が緊張。その結果、手首の関節部分に余裕がなくなり必要以上に接触して痛みが出ていたということになります。
 これもTFCC損傷という症状(診断名)のみで判断して、手首周りだけを診ても良くなることはなかったケースです。もちろん肘周りの調整をしなければ、いずれ靱帯の損傷が起きていた可能性はあります。

 このように、けんびきやでは症状(診断名)だけで判断することはしません。判断材料のひとつにはなりますが、必ず話を聞き(問診)、体に触れて(触診)してから施術をします。
 私は自分の施術に自信を持って対応させていただいています。それは○○という症状(診断名)を多く施術し、改善してきたからではありません。
 どんな症状(診断名)であっても必ず体に触れ、時間をかけて向き合うことで判断しているからです。

 ━━━━━━━━━━━━━━‥……・・・

    日本古来の手技療法でサポート
    腰痛 ・五十肩・アトピーうつ病
     すじと骨の けんびきや

 ・・・‥……━━━━━━━━━━━━━━